2015年4月 No.357 健やか親子21(第2次)がスタート
21世紀における国民健康づくり運動として「健康日本21」がスタートし、その一環として母子保健の向上を目指して「健やか親子21」が立ち上がりました。
その目標の中に「むし歯のない3歳児の割合80%以上」が盛り込まれていたのですが、平成26年の最終年度の評価で81.0%と目標が全国平均で達成されたのです。
近年の乳幼児のむし歯罹患率が減って来ている事は分かっていたのですが、国民健康づくり運動の一環としての目標が達成されたのですから関係者として本当に喜ばしいことです。
さて、平成27年4月からは「健やか親子21(第2次」が始まります。
これまで歯科に関する項目はほとんどなかったのですが、歯科保健分野の重要性が認識されるようになったのか、今回は歯科保健に関する
4つの目標設定がなされています。
1)むし歯のない3歳児の割合が10年後の最終評価には90%
2)子どものかかりつけ医(医師、歯科医師など)を持つ親の割合が
平成26年度は40.9%ですが10年後には50%に
3)仕上げ磨きをする親の割合を69,6%から10年後には80%へ
4)歯肉に炎症がある十代の割合を現在の25.7%から10年後には
20%以下に
といった具合により突っ込んだ具体的目標が掲げられています。2)のかかりつけ医では歯科医師を特定したことは小児歯科医としては画期的なことと思います。また③の仕上げ磨きについても従来から指導してきた事ですが、数値目標が出てきたのはいいことだと思います。4)の十代の子どもの歯肉の炎症を抑える事は、学童期から成人期以降の
歯周病対策として非常に重要なことで、大歓迎です