2016年5月 No.370 イギリスで清涼飲料水に砂糖税
イギリス政府は、清涼飲料水に含まれる砂糖の量に応じて課税する「砂糖税」を2018年4月から導入すると発表しました。糖分の取り過ぎによる肥満や糖尿病が問題になっていることから、課税によって食習慣の改善を促すのが狙いだとのことです。
糖分が1000ミリリットルあたり5グラム以上含まれている飲み物が対象で、8グラム以上だとさらに税率が上がる。税率は未公表だが、財務省は18年度の税収を5億2000万ポンド(約860億円)と見込んでおり、英メディアは「一般的な330ミリリットル缶で6〜8ペンス(10〜13円)程度」と予測している。税収は、小学校でのスポーツ教育の拡充などに充てるという。
課税の発表を受け、英国内の飲料メーカーの株に売り注文が集中し、株価は一時、大幅に下落した。業界からは「他に砂糖を含む食品があるのに清涼飲料を狙い撃ちするのは不条理だ」(英ソフトドリンク協会)と強い反発も出ている。
砂糖入り清涼飲料水への課税を巡っては、世界保健機関(WHO)が今年1月に課税を推奨する報告書を発表。米国の一部の州やフランス、メキシコなどが既に導入している。英メディアによると、2014年に10%の税率を課したメキシコでは砂糖入り飲料の売り上げが12%減少したという。
肥満や糖尿病を予防するために砂糖の消費に税金を掛けて消費を抑制することの効果は持続するものなのか?むし歯を減らすために砂糖税を導入したらどうなるのだろうか?今や、先進諸国ではむし歯は確実に減らすことに成功したと言えるようです。