2016年8月 No.373 怖いペットボトル症候群-気をつけたい水分補給-
毎日暑い日が続く大阪の夏、熱中症にならないように水分補給を怠らないようにと連日のごとく注意喚起されています。 また、汗をかいたらその分水分補給をと言われ、汗の成分補給にミネラルもといわれます。
これらのフレーズからスポーツドリンク、そして子どもが喜ぶソフトドリンクもいいのではと思われがちですがここに思わぬ落とし穴があるのです。
水分補給にジュースや甘い炭酸水、スポーツドリンクを飲むと、飲み物に含まれる糖質が結構多く、血糖値が上がります。血糖値が上がると喉が渇くので更に欲しくなり、高血糖を引き起こすという悪循環に陥ります。
これらの清涼飲料水は喉を潤すどころか、まったく逆効果なのです。
高血糖になるとそれをコントロールするホルモンであるインスリンが不足し、その働きが低下し、糖質の代謝がうまくいかず余計に血糖値が上がってしまいます。糖質の代謝が滞ると体はエネルギー源を他に求めるようになり、体内のタンパク質や脂肪を燃やし始めます。体脂肪を燃焼するとケトン体という物質が大量に産生されます。ケトン体が増えると血液が酸性に傾き、、倦怠感、イライラ、意識朦朧、のどの渇き、多尿、吐き気、などの症状の「ペットボトル症候群」正式病名「糖尿病性ケトアシドーシス」という急性代謝失調となります。
汗を多くかいた時の水分やミネラルの補給にスポーツドリンクと定番になっていますが意外に糖質が多く含まれ注意が必要です。日常的にはお茶、お水が無難なようです。 ー院長-