2018年6月 No.395 むし歯の原因は金平糖だった
先日高校生がいつもの定期健診で来院した時の事です。
小さい時から根気よく定期健診に来られ話も素直に聞いてくれるし理解もしていますが実際の口腔ケアがもう一つ徹底できずにちょこちょこ新しいむし歯を作ってくる患者さんの事です。
今回、口の中を見て驚いたのは、歯と歯の間、歯と歯肉の境目の部分に白濁が口全体に拡がり、いくつか新しいむし歯もできていました。
最近、これらむし歯が進行していることに対し、何か心当たりがありませんか?と聞きました。すると、あにはからんや、最近お菓子の金平糖にハマッテいますとの返答だったのです。
金平糖は真に砂糖そのもので、砂糖の塊を舐めたり、噛んで潰したりして口の中で長く味わうお菓子ですから、食べた後の歯のブラッシングまでに時間がかかるのは必至です。ましてや十分後始末しないで楽しむとなればむし歯は間違いなくできてしまうでしょう。
最近のようにむし歯が減ってきた時代でも、条件が揃いさえすれば直ちにむし歯はできてしまうという典型的な症例でした。
ところで今回は金平糖で、何百年も以前にオランダから渡って来た伝統のお菓子も本当は愉しみたいものですよね!日本独特の和三盆を使った和菓子などもあります。むし歯や糖尿病、肥満などもクリアーしながら上手に味わえる術をみにつけたいものです。