2019年1月　No.402 炎症でつながる口腔と全身

今年の2月に泉州地方の6っつの歯科医師会合同の学術講演会ガスターゲートホテル関西エアポートで開催されます。

　演者は糖尿病専門医の西田　亙という先生です。演題は「炎症でつながる口腔と全身」～糖尿病専門医が語る歯科医療の重要性～というものです。

　開会の挨拶をするようにという事で、演者の略歴とどのようなことを進めておられるのかを下調べしておかないとと最近の著書を読ませていただきました。糖尿病と言えば大体は成人の病気で小児を専門にしている私にとっては少しなじみの薄い分野だと勝手に思っていました。

　2017年の「国民健康・栄養調査」の結果で40歳以上で糖尿病と糖尿病予備軍の人は、男性で2人に1人、女性で3人に1人だという事です。また、子どもも若者も立派な糖尿病予備軍で成人だけの問題ではなく、糖尿病はもはや「社会病」だというのです。

　この社会病の要因として5つ挙げておられます。

　①夜遅い食事　②運動不足　③高脂肪食　④単純糖質（ブドウ糖、果糖、砂糖など、お菓子や果物に含まれる、分子量が小さく体に吸収されやすい糖質）の摂り過ぎ　⑤早食いと軟食　－－思い当たることはありませんか？と問い質しておられます。

　よくよく考えてみれば、これらは小児歯科でむし歯予防についてのお話にもよく出てくる項目です。歯肉炎・歯周病に関してはもっと関係してきます。すなわち日常の生活習慣の中で起きる歯と歯肉周辺の細菌によって起きる慢性炎症が糖尿病という全身の病気と繋がっているのです。どの様な講演になるのか楽しみです。　また、報告いたします。