2019年10月 No.411 しゃっくりが止まるメカニズム解明
先日治療のため来院されたお子さんが、前日からしゃっくりが止まらないと苦しそうにしていました。
しゃっくりのまま治療できないので何とかしなければなりません、
これまでしつこいしゃっくりに対しては、特効薬と称してコップの水を普通に手前から飲むのではなく、反対側から何とか工夫して飲むように指導すると、苦労している間に知らぬ間にピタッと止まり、治療ができるようにしていました。
さて、最近しゃっくりが止まるメカニズムが解明されたというニュースがSNSに記載されていましたのでご紹介いたします。
動脈と静脈の二酸化炭素(CO2)濃度が一致すると、しゃっくりが治まる。と聖マリア病院の呼吸器外科の大渕俊郎医師がしゃっくりが1週間以上続く重症患者に自分が吐いた息を繰り返し吸わせる臨床試験を行った結果、症状は治まり、しゃっくりが止まるメカニズムを解明できたとしています。
しゃっくりは、喉周辺の刺激を引き金に、呼吸運動(横隔膜の収縮)を調節する延髄の中枢神経に異常な指令が伝わり、無意識に突然強く息を吸ってしまう現象。脳疾患や抗がん剤の副作用などで2日~1カ月症状が続く患者もおり、睡眠障害やうつ状態につながるケースもあるそうです。
止めるには短時間呼吸しないなど(コップの水の飲み方の工夫などがこれに当たります?)、血中のCO2濃度を高めるのが効果的とされてきたが動静脈血の関連性やメカニズムは分かっていなかったのです。
大渕医師は、安全にしゃっくりを止める治療器具の開発に取り組んでいるようです。
しゃっくりには ①横隔膜に原因がある一般的なもの ②ストレスが原因のもの ③病気が原因に場合があり一筋縄ではいきません