2021年8月 No.433 新型コロナワクチン接種と口腔外科手術のタイミング
夏休みに入り、オリンピックも終盤に入って日本人選手の活躍が目覚ましいですが、新型コロナ禍は収まりそうにありません。
大橋小児歯科では永年定期健診で通ってこられた方が大きくなられ親知らずが変な方向に生えたり痛んで時間的に余裕のある夏休みを利用して抜歯などをするケースが結構あります。
一方、コロナワクチン接種対象の年齢が下がって来ています。
患者のワクチン接種日と口腔外科手術日両者間の時期をどう調整すればいいかという事で先頃日本口腔外科学会が「mRNA COVIⅮ19ワクチン接種と口腔外科手術のタイミングについて」と題してHPに提言を掲載しました。
抜歯などの局所麻酔などで実施可能な智歯抜歯などの小手術については、手術後1週間以降のワクチン接種、ワクチン接種後3日以上経過後の手術の実施は可能とのことです。
ワクチン接種日には、口腔外科手術による抗菌薬や鎮痛剤を服用していない方が好ましいとのことです。加えて、緊急性のある手術は前述に関係なく行うべきとしています。
しかし、現時点ではエビデンスに基づく明確な基準がなく、それぞれの医療機関で検討したうえで院内で共通認識をもって判断することが大切と強調しています。
今のところ、ワクチン接種が新型コロナ禍を克服するための唯一の手段であるのですから有効に生かせたいものです。
いずれにしても厚生労働省からの公式な見解が待たれるところです。