No.021 そっくりさん登場!!
入学、進級のシーズンです。ピカピカの一年生のうれしそうな姿が目に浮かぶようです。当の子供はもちろんですが、ご両親も本当に喜んでいることでしよう。
また、ご自分の新入学時代のことなども思い出されてくるのもこの季節でもあります。希望に胸ふくらませて、やる気十分の、この心意気をいつまでも持ち続けてほしいものです。
大橋小児歯科を開院して1年ぐらいしたころのことです、初めて来院された小学生のお子さんがいました。診療室の片隅で待っている子は、今日は何をされるのかと、ビクビク、ドキドキなのでしょう。じっと下をむいていました。そのとき、チラッと見えた顔、あれッ!!Y君!!私は一瞬、ビクッとしました。それは、もう30年以上も前のことになりますが、私の小学生時代の仲良しだったY君だったのです。すぐに、カルテを見たのですが、それは、まぎれもなく、Y君、すなわち、彼の息子ではありませんか。お母さんをお呼びしてお話しすると、やはりそうです。彼とは小学生時代に一緒だったのですが、中学校からは別々で、それ以降はほとんど消息もなく過ぎていたのです。奥様は寝耳に水ですから、キョトンとしておられました。ご主人をよく知っているということと、彼の小学生時代の顔、格好が非常によく似ているとお話しすると、お姑さんがよく言っていましたが、何とはなしに聞いていたけれど、やはりそうなんですかと感心するとともに、今では、ご主人は若いのに髪も薄くなって、全然似てはいないということです。私は本当にタイムカプセルに入ったような気がしたものです。そして、その夜久しぶりに小学生時代の友人と電話で再開し、旧交を温めたものです。
私の診療所には、彼のほかにも、小中高校時代の同級生のお子さんが多数来院されていますが、それぞれの子供たち、お父さんの面影をどことなくとどめているのです。実際、人の骨格は遺伝するようです。うけ口の子もいますが、その顔形はお父さんの小さいときとそっくりです。ああ、彼もやはり、受け口だったのかなあ!なんて考えて見たり・・・顎がほっそりしてスマートでかわいらしい子がいますが、やはり、顔の雰囲気がよく似ています。口の中はといえばほっそりしている分だけ、歯が生える場所がなくて乱ぐい歯です。やっぱり!なんて・・・、世の中にはそっくりさんがいるようですが、自分の子供こそ外見も中味も一番そっくりなのでしょうネ!!