No.035 予約はとりましたか!! -パ-トII-
先日、木曜日、子供が風邪をこじらせたので、耳鼻科へ付き添って行きました。 普段、めったに子供と一緒ということもないので、半分楽しみのつもりで出かけ たのですが。さて、行って見ると、待合室は超満員です。まだか、まだかとジリ ジリしているうちに、結局3時間程待って診察室へ入りました。よく知っている 先生なので親しくお話しをしながらの診察ということなのですが、先生が気の毒 がっておられました。予約制でない診療は患者も先生も大変だなあと思いました。
私の診療所では、予約は原則として1時間に3~4人の割で取っています。歯科 の治療は他科の場合に比べて時間がかかります。20~30分は充分かかります。逆 にいえば、時間の予約が可能なのです。
耳鼻科、眼科、小児科などで経験されて十分ご存知だと思うのですが、来院し たとこ勝負、中には順番を取りに先にお母さんが走るとか。3時間待ち3分治療 とか言われる由縁です。治療の中味とは全く関係のないところでエネルギーを使 っているのが現実です。事情はともあれ感心できません。
もし、私の診療所が予約制を止めたらどうなるでしょうか。2時間待ち20分治 療、いや、いや、あとの患者さんがたくさんまっていてイライラでもしているよ うであれば、となりあっている虫歯なので本当は2本いっぺんに治療すれば良い 治療ができる筈だけれども、仕方がない今日は1本だけにしておこう、なんて事 にもなりかねません。 時間の予約は、私が心の余裕をもって落ち着いて良い治 療をするために欠かす事のできないシステムであります。それは、患者さんにと っては、治療の中味はそれほど分かってはもらえないでしょうが、本当はこれが 最も大切なのです。即ち、治療の質を高めるためにも、そして、分かりやすいと ころでは、待ち時間を少しでも節約するためにも、できるだけ決めた時間にキチ ッと受診されるのがご自分達のためでもある思うのです。
実際の診療においては、小さいお子さんの場合、泣いたり、暴れたりした時は なかなか予定通りには行きません。他の先生に比べれば少しは子供とのつきあい 方を心得ているつもりなのですが、まだまだ修行を積まなければとつくづく痛感 するところであります。