No.051 歯磨きもファッショナブルに!
この”くりあー”6月号から高校1年生の深井常雄君が記事を載せてくれてい ますが、実に軽妙で面白い。私は、次は何を書くのかな?・・と言うよりもどんな 角度から物事を捉えてくれるのか楽しみにしているのですが、皆様の中にももう ファンができているのではないかと思います。
今月は「俺の歯と一緒に」How to Brushing という標題で歯磨きについて の楽しいお話しです。彼はあのイヤな歯磨きをファッションに仕立て上げようと いうのですからネ!!彼はおそらく、あのイヤな勉強も同じような調子で生活の 知恵として何とか乗り越えているのではないかなと想像しているのですがどう でしょうか!!いつかじっくりと書いてくれるかもしれません。
ところで、先日読んだのですが、高校生に清潔という事に関心を持つ事項でア ンケートをとったところ、髪の汚れが一番気になるという(77%)。そして、シ ャンプー(いわゆる朝シャン)を毎日している生徒が73%もいるという事でした。 また口臭が気になるという生徒が50%以上もおり、毎日ウガイをする生徒も多い ということです。朝シャンする事は良い事かどうかは一概には言えませんが、最 近の若者は、男も女も清潔についてかなりの関心を持っている事は確かなようで す。 これらの清潔習慣が、私たちが治療室で、そして学校で、家庭で子供達に 押し付けの歯磨き習慣といったものでなく、ひとつ違った次元からごく当り前の 習慣にまでなってくれれば日本人の口の中も一段ときれいになるものと思われ ます。
実際、私たち歯科医を対象とする講演会(研修会)で最近一番多く、また人気 のある演題の一つが審美歯科についてであります。それだけ患者、いや、今まで はひょっとしたら患者とは呼ばなかったかも知れない一般市民の美しい歯に対 する要求があるからだと思います。私は小児歯科専門医ですから、大人の人の審 美歯科に直接手を下すことはありません。しかし小児歯科の範囲が永久歯列の完 成までですから、当然長いあいだ検診を続けて小児歯科を卒業する前の子供は対 象になります。また乳歯も審美性を要求する時代でもあります。このハイテク時 代じっくりと美しい歯についても勉強しなければと思っています。でも、いくら ハイテク時代とはいえあくまで生まれつき何か異常がある場合以外はその人の 生まれ持ってきた自然の歯に優るものはないのです。虫歯などにしないことが最 も古くて新しい審美歯科のファッションなのです。