No.081 歯の王様をまもれ!!
桜もほころび始め今年もまた、入学、進学の季節がやってきました。とくに小 学校入学のお宅は子供も親も希望に胸ふくらませ喜びもひとしおだと思います。 新しい環境に早く慣れてのびのび元気に楽しい毎日を送ってほしいものです。
ところで、小学校入学頃のあなたのお子さんの口には永久歯が生えているかご 存知ですか。大人の奥歯(6歳頃に生えてくるので6歳臼歯と言われています。 正式には第一大臼歯といういかめしい名前がついています)がそっと生えていま せんか?6歳頃にはその6歳臼歯をマークしましょう。6歳臼歯は永久歯の中で も一番溝も深く、形も立派で、一番大きい歯です。かみ合わせの中心となり、歯 並びの基礎となります。かみ砕く力も最大で、上下の6歳臼歯だけでかむ力全体 の三分の一を受け持つと言われ、その力はおおよそ60キログラムです。そんな わけで、6歳臼歯は歯の王様といわれています。
ところが、歯の王様にも弱点があります。6歳臼歯には虫歯になりやすい独特 のわけがあるのです。そのわけとは1乳歯の後ろに生えてくるので気が付きにく い。気が付いても乳歯と間違われやすい。2顔を全部出すまでの期間が長い。3 かみ合わせの溝が深く物がたまりやすい。4乳歯の一番奥よりもまだ後ろに生え るので、ブラッシングが不十分になる。5上下かみ合うまでかんでもこすれない。 6生えてすぐの歯は、とても質が弱く、抵抗力がない。といったわけでこの時期 に最も虫歯になりやすい歯でもあります。タイミングをのがさず先手の予防にこ ころがけましょう。子供がもう幼稚園の年長組だからだとか、小学生だから自分 の身の回りのことはできるだけ自分でできるようにしたいのは分かりますが夜 の仕上げ磨きだけはもうしばらくして上げてください。永久歯にとって今が一番 虫歯にかかりやすい時期なのですから。また一生のうちで歯磨きをしてあげられ るのはもうほんの少しの期間しかないのです。スキンシップを心がけましょう。 これから小学校を卒業する頃までに乳歯は全部永久歯に生え代わります。この間 に歯並びが悪くなるケースが多いのです。常日頃から口のなかを見る習慣をつけ ることで、歯並びの異常を発見することができ、早い目の処置ができるのです。
歯の王様をまもれ!!これが合言葉です。