No.091 みなおそうお茶の効用を -パートIII-
1月号で私は、伝統的なお茶が見直されて積極的に活用することには大賛成で すが、市販製品としてお茶を直接食べるためには、やはり食べやすくするために 砂糖などの助けを借りることになるのは必定、あまりおもしろくありません。と 書きました。
このところの、ヘルシーブームで身近な日本のお茶が見直されてきたのか、 色々な雑誌にお茶の特集が出るようになりました。
先日、ある雑誌(VISA1+2)を見ていて、私が危惧していた砂糖などで味 をカムフラージュしてお茶を食べるやりかたとは違って日常生活の中での上手 なお茶の利用法が載っていましたので、参考までに引用しましよう。
お茶の有効成分のカテキンは、100g500円~1500円位の中級から上級の煎茶に 10~15%の割合で含まれています。お茶の一煎目で10~13%、二煎目で7~10% の水溶性成分をだし切ってしまいます。そして、効果を期待するのであれば1日 に最低1リットルを飲み続けることが必要です。かなり多いように思われますが 無理な量ではないようです。1日2リットル以上を習慣として飲む地方のガン死 亡率が極めて低いという報告もあるようです。砂糖のたくさん入ったジュースや 清涼飲料の類をやめて緑茶にするだけでも、健康に(ダイエットにも)いいこと は間違いありません。
1日1リットルのお茶なんてとてもとても、しかし成人病が気になるし、他の お茶の効用にもあずかりたいしということでお茶を食べるということになるの です。緑茶に含まれるさまざまな成分は、飲むことでは3割程度しかとれないが、 直接食べれば100%利用でき、少ない量で効果が期待できる。1日の摂取量は6 g。天ぷらの衣やすり身に入れる、いためもの混ぜる、茶粥にするなどで毎日無 理なく食べようというのです。台所をあずかるお母さん方の工夫でこれくらいの お茶を摂取するのは不可能ではなさそうです。お茶の隠し味、色づけなど調味料 入れのなかに粉末のお茶が入る日が来るかもしれませんね。