No.100 くりあー100号を迎えて
大橋小児歯科医院の院内新聞”くりあー”を発刊したのは昭和60年8月です。早い もので、もう8年以上にもなり、今月号で100号目を迎えました。
これも当医院に来られた患者の皆様のお陰であり、そして、毎月毎月1日には きちっと出来上がるように頑張ってくれたスタッフの努力の賜でもあります。 大橋小児歯科を開院したのが昭和52年ですから、今年で16年となり、院内新聞を 発行している期間のほうが長くなりました。
その期間の前半は若いお母様方でも小中学生以上の頃ですから、よく覚えてお られると思いますが、虫歯洪水の時代で、来る日も来る日も虫歯のひどい子が泣 きわめいていたものでした。院内新聞どころの忙しさではなかったといってもよ いくらいでした。
そして後半の約8年間は、虫歯の洪水の時期はようやく通り過ぎ、少しは余裕 が出来、落ち着いてきたところで、より充実した健康的な歯や口をいかに取り戻 すかと考え、よりきめの細かいケアが大切だと考えた上での院内新聞の発行だっ たのです。しかし、そうこうしているうちに、虫歯の問題に代わって噛めない子、 噛まない子の問題が起こってきました。それまでは歯並びの悪くなる原因の大半 は虫歯を治さずにそのままほっておいたためだと考えられていたのです。虫歯が 少なくなって分かってきたことは、歯並びが悪いとか、顎の形が変わって来たの は、もっと根の深いところに問題があるらしいことが見えてきたことです。 あ まり噛まない、顎を使わないためと思われる歯並びの問題が起こっていたのです。 いわゆる飽食の時代の軟食化傾向が子供の顎、顔かたちの変化をおこしている事 が分かって来たのです。
これら子供を取り巻く生活環境の変化に対してただ単に虫歯の問題だけに的 をしぼった指導だけでは役にたたなくなってきているようです。しっかり噛んで 食べるという基本を手抜きせずにきちっと教えていくことが、今、改めて重要で あることを再認識する必要があります。
この院内新聞”くりあー”も、時代のニーズにきちっと対応して行かねばなら ないと考えております。これからは、肩肘張らず、もっと患者の皆様の中に溶け 込んで、ともに子供の健康について考えて行きます。