No.110 より良い健康習慣を!!
先日、お盆休みを利用して久しぶりに高校の同窓会がありました。今年が卒後 30周年と言うことです。ついこの間のことのように思っていたのですが、改め て考えて見れば、私もいい歳になったものだと思いました。私は、おかげさまで、 毎日毎日元気な子供たちと、そして若いお母様方を相手に診療をしているもので、 こちらも少しは若々しく暮らさせていただいております。
同窓会では、積もるいろいろな話題の他に、出てくる話はどうしても自分たち の健康についてです。最近髪の毛が薄くなった、白髪だ、老眼だなどということ と同時に出てくるのが歯の話。皆様、けっこう歯で苦労しているようです。
要は、年齢が40代も後半になって来れば、長年の食習慣、口腔衛生習慣に問 題があればその結果がどっと現われてくる年ごろなのです。歯周疾患が本格化し て歯の動揺や、歯周付近からの出血、排膿という症状が出てきます。折しも職場 では中堅以上になり重要ポストにつき、ゆっくり歯の治療に通っている時間的余 裕もないし、ストレスもたまります。長年の生活習慣のつけが表われる年齢でも あるのです。
お話しを聞いていて感じたことは、それそこそこの年齢だから歯槽膿漏もそろ そろ出てきてもしようがないし、そのために数本歯が抜けても仕方がない、実際、 友達も同じ様なことを言っていたしと自分で納得しようとしている人が多いこ とです。
長年のつけが回ってきたとしても、まだこれからの長い人生、できるだけ健康 で何でもおいしく食べられるように、これまでの歯や歯茎の手入れの方法のどこ に問題があったのか総点検して、できるだけ長持ちさせようと、何故もっと積極 的に考えないのかと思います。
人生をより積極的にできるだけ若わかしく生きたいと思っている人のなかに は、入れ歯は少々おじんくさくて嫌だけれども、インプラントという人工の歯を 顎の骨に植える最新式の治療方法があって歯科医院で勧められているんだけれ どもどんなものだろうかと尋ねる人が結構います。最近、インプラントもかなり 良くなって来ているので信頼のおける歯科医に診てもらえればお勧めできます が、人工の歯と歯茎の間の手入れは、天然の歯と歯茎の間の手入れよりもずっと 難しいことを十分心得ておいてほしいのです。
いずれにしても、人の体は悪くなってしまってからでもいろいろな対処の方法
があるけれども、自然の健康状態に勝るものはありません。そのためにも子供の 頃からのより良い健康習慣を心がけたいものです。