No.134 キラリ!笑顔に矯正装置
先日、中学2年生の女の子が定期検診で来院しました。小さい時からの患者さ んで歯並びに問題があります。ずっと検診に来られていて適当な時期が来たら矯 正を始めようということになっていました。
果たして、第2大臼歯も生えそろい、その子にとって、そろそろ矯正を始めて もよい時期に来たようです。
せっかく矯正を始めてもよい時期が来たのですが、何年もかかる治療なので、 高校受験が気になります。結局、お母さんとも相談の上、受験が終わってからに しようということになりました。
現在の日本では、いや大橋小児歯科の守備範囲では、私も含めて、矯正治療は、 まだ特殊なものという意識が強いようです。
さて、皆様はお気づきになったかどうか分かりませんが、先日のアトランタで のオリンピック、世界の晴れの大舞台で表彰される人達の笑顔は何とも素晴しい ものがあります。そして、その中にキラリと笑顔に矯正装置をいれた若者が何人 もいたことを。
オリンピックという大舞台に臨んで、必死の練習を積んで来られたであろう人 達の口の中に矯正装置が入っている例が結構多いのです。
日本人選手で、オリンピックに矯正装置をつけたまま出場した人がいたかどう かは確かめていませんが、恐らくいなかったのではないかと思います。
一昔前まで、入れ歯の装置を入れているため、学校でみんなの目を気にして、 入れるのを嫌がった子供がいました。今や、欧米では、全部の歯に装置を張り付 けた矯正装置でもほとんど違和感もなくなってきているように思われます。
この前、テレビで顎外装置を付けたまま街を歩いている若者を見ました。もち ろんヨーロッパでのことです。日本では2年ほど前にオウムの信徒がよく似たも のを付けていましたが。
このように欧米ではもはや矯正治療はあまり特殊なことではなくなってきて いるのです。いずれ日本でも矯正治療が受験生はもちろん、スポーツ選手にも日 常生活のなかにとけこんでしまうのではないでしょうか。