2003年8月 No.175 手足をもっと使おう
最近の子供は上手に箸も使えない、ナイフも扱えないと言われて久しい。
それぞれの家庭に色々便利な道具や電気製品などがそろい、一見、文化的にな ったように見えます。
昔の人たちが、手足を使って工夫して来た諸々の作業が、今では本当に便利で 楽にできるようになったのです。
こんな事をいっても、今の若い親御さんも含め子供たちには何の事を言って いるのかさっぱり分からないことかもしれません。
日常生活の基本である、掃除、洗濯、食事のこしらえ、あと片付け、買い物、 娯楽などほとんどすべてが、昔は、手足と頭を使う力仕事であったのです。
このような事を毎日工夫して生活することによって絶えず体の筋肉が鍛えら れ、また、それらを操っている脳も鍛えられたのです。
ところが、これら生活の基本となるいろいろな事が、機械化が進み、文化的 で便利になることによって、こんにち、あまり手足を使わなくなり過ぎてしま ったと言えるのではないでしょうか。
最近では、高齢者のボケ防止のため、手足をもっと使おうと言われています。
ましてや、これから成長する子供は人間として、動物として、体を鍛え、脳 を鍛える必要があります。
便利になった時代、努力して手を使い、足を使い、力を使わないと筋肉そし て脳までが衰えてしまいます。
本当の文化的な生活とは何か、問いつづける必要があるようです。