2004年2月 No.181 むし歯菌の定着の前に付けたいよい習慣
雪印乳業の食中毒騒動で牛乳の消費量がぐんと減るでしょう。
育ち盛りのお子さんをお持ちのご家庭にとって本当に迷惑なことです。
雪印では、今まで何十年と同じようにして来て何もなかったのに、なぜ今回そうなったのかと思っている事でしょう。
知らず知らずのうちにルーズになって,はっと気が付くととんでもない状態になっていたのです。
さて,むし歯は虫歯菌による感染症だということはご存知だと思いますが,では,その虫歯菌とやらはどのようにして感染するのでしょうか。
少なくとも生まれたての赤ちゃんは虫歯菌に感染はしていません。
多くの研究者によって明らかになって来たことは,むし歯菌は子供の口の中に歯が生え出して初めて感染し,定着するらしいのです。
歯と歯茎の間の入り組んだ所,歯と歯の間,歯のかみ合わせの溝など空気のあまり通らないところに虫歯菌が入り込みそこで定着するのです。
ですから,ほとんどの子どもは歯が10 本前後生えた頃、すなわち2 歳頃に虫歯菌が植え付けられるのです。誰からかといえば、やはり一番多いのが母親
ということになります。そういう点からもお母さんはご自分のむし歯を先ずきちんと治療して強力なむし歯菌を整理しておいてほしいものです。
むし歯菌は,お母さん以外の他の家族からも移るし,幼稚園や保育所などでお友達からもらう場合もあるようです。
できるだけ,虫歯菌が定着する時期を遅くすること,周りの環境に強力なむし歯原因菌を持っている人がいないこと。などということが虫歯を作らないようにする環境整備なのです。
そういう意味で、一緒に生活している人たちみんなが清潔習慣を付けないと本当の虫歯菌撲滅はできないのです。
もちろん,甘いものをダラダラ食べないとか,夜寝る前の歯磨きを忘れない,フッ素による歯質強化などの自分自身のむし歯予防も大切です。
毎日のことで大変ですが,ルーズにならないで,よい習慣を今のうちに定着させたいものです。