2004年5月 No.184 マウスガードのすすめ
先日小学生の女の子が学校の雲悌から落ちて歯が欠けたと急患で来院しました。
上の前歯が折れて神経が露出しています。もったいないことに永久歯に生え替わったばかりです。
雲梯は小学生の始めの頃に体育の時間にもあり、みんなが練習する運動遊びです。
これ以外のスポーツでもちょっとした弾みで怪我は起きるものです。かといって禁止することはもちろん、手を抜くこともできません。
やはり万全を期して安全対策を講じるより方法はないのです。
だいぶ以前になりますが、日本の少年野球のチームがアメリカへ試合に行ったのですが、あちらではグランドに入って野球をするためにはマウスガード(マウス
ピース)を着けていないとできないという規則になっていて大騒動だったというのを聞いたことがあります。
アメリカンフットボールなど激しいスポーツが盛んな国の経験から出てきた対策なのでしょう。
日本でも医療給付が必要な学校での事故の中で、口や歯に関連するものが最も多いものの一つだそうです。
それほど多いことが分かっているのですから、オートバイや自転車に乗るときにはヘルメットを被るように、やはり安全対策としてマウスガードの装着を進めるのがいいように思います。
マウスガードを実際に作りたい人の便宜を図るためにただいま研究中です。
マウスガードといっても色々のものがあります。
既製のものがあって、大体自分の口の大きさのものを手に入れ、自分で熱湯で軟化させ口に合わせて作るものから、歯科医院で歯の型を採ってきちっと口に合わせて作るオーダーメイドまであります。
子どもの頃はレデイメイドの緩いものを使い、慣れるのがいいようです。
近々、当医院でも手に入れられるように、適当な商品を探しております。