2005年1月 No.192 なぜか続く口の怪我
先月、6 月上旬から中旬にかけて、口の怪我の急患が続きました。
学校でふざけていて友達の頭で前歯を打って歯が欠けた、ひびが入った、とか幼稚園の廊下で転んで唇を切り、上下の前歯がぐらぐらに脱臼したとか。
赤ちゃんがお家で転んで、ようやく生えて来た下の前歯が、また歯茎の中にめり込んだ。などなどで飛び込んで来られるのです。
だいたいは悪い事に、診療時間が終わる頃に駆け込んで来られる例が多く、夕刻からの会議などの集まりに支障が出る事が多いのです。
この前はお昼の休み時間に急患として来られたこともあります。
これら外傷などの急患は、イチローの連続安打ではないですが,なぜか続くのです。今回も少なくとも1 週間は毎日続いたように思います。その後も途切れ途切れですが結構多いようです。
最近では,幼稚園,保育所,学校の先生方に知識が普及したようで,応急処置や欠けた歯の保存法などを心得ておられるので,かなりのケースは整復固定などをして元のように戻す事ができています。
大橋小児歯科へ通っておられるお子さんの場合、時間外だと遠慮せずに先ずお電話下さい。万難を排して歯の保存のための処置を致します。特に怪我で泣いている子どもの歯の固定処置は非常に困難です。経験が豊富で慣れた顔見知りの,その子の事をよく知っている歯科医に処置をしてもらうかどうかによって,相当予後が違う筈です。
特に歯が抜け落ちた場合などは,歯根膜の感染予防が最も大切で,直接素手で触らないで欲しいのです。歯の専用の保存液もあるのですが、なければ牛乳に漬ける、あるいはその子の口の中に含んで、なるべく早く専門医に診てもらうことです。
歯が抜け落ちた場合は30 分が勝負だと言われています。
子どもは動き回って元気なのはいいのですが、怪我など思わぬ事故が心配です。