2006年12月 No.215 小児歯科学会に出席して -フッ素洗口でむし歯を減らします-
5月 29,30 日に新潟市で日本小児歯科学会が開催され、出席しました。 毎年全国から小児歯科関係の人たちが何千人も集まります。 私は毎年できるだけ出席することにしています。久しぶりに会う小児歯科の
仲間たちとの情報交換、大学の小児歯科研究者が今何に興味を持ち研究してい るのか。また最近の研究成果で日常の診療に生かすことがあればという思いで 出かけるのです。
また、学会と併行して業者展示があります。何か新しい便利なものがないか とうろうろ見て回るのも楽しみの一つです。
これまでの学会出席の報告でも既に何回か書いたことがありますが、日本の 学会ではむし歯の問題は解消したかのごとく、もう殆ど発表が無くなりつつあ ります。
むし歯が多くて苦労していた時代が嘘のように問題ではなくなりつつあるの です。
言ってみれば、現在むし歯で苦労している子どもは少し時代遅れの病気に悩 まされているのだとお考えいただきたいのです。とはいえ、子どもの病気の中 でむし歯は依然一番多い病気である事には変わりありません。
大橋小児歯科医院でも、少なくなったとはいえむし歯治療でたくさんの子ど もたちが来院しています。
今回の学会参加を契機に治療と併行してもう一段むし歯を減らすため、もっ と積極的にフッ素の利用を進めます。
学校、幼稚園、保育所などでの集団を対象とするフッ素洗口が実施される迄 は個人のお宅での実施を薦めます。
研究発表の中に、フッ素洗口は夜寝る前にし、洗口後はフッ素の液を軽く吐 き出す程度で寝るのが残留有効フッ素確保のために良いようです。