2007年1月 No.216 なぜか続く子どもの歯のケガ
今日、診療が終わって郵便物に目を通していると突然電話が入りました。 子どもが歯を地面にぶつけ歯茎から血が出て、歯が緩んでいるとの事でした。 早速、来院していただき見たところ歯が脱臼してユルユルになっていたので
歯を元のところに戻し樹脂で固定しました。
この 2 週間ぐらいの間、2 日と開けずに歯のケガの子どもが飛び込んできま
す。今回は外傷による歯牙脱臼だけでなく、歯が抜け落ちてしまった歯牙脱離 が 3 人も続いて来院しています。歯が抜けてから 1 時間くらいであればその歯 の保存状態にもよりますが再植できる事をご存知のようで、牛乳に漬けて持っ てこられる人もいます。
ところで、以前にも同じように歯のケガが続いたので「くりあー」に書いた ことがあるのを思い出し調べたところ、2 年前の平成 13 年 7 月号(192 号)に 「なぜか続く口の怪我」というタイトルで書いていました。
『6 月上旬から中旬にかけて、口の怪我の急患が続きました。
学校でふざけていて友達の頭で前歯を打って歯が欠けた、ひびが入ったとか、 幼稚園の廊下で転んで唇を切り、上下の前歯がぐらぐらに脱臼したとか。
赤ちゃんがお家で転んで、ようやく生えて来た下の前歯が、また歯茎の中にめ り込んだ。などなどで飛び込んで来られるのです。
だいたいは悪い事に、診療時間が終わる頃に駆け込んで来られる例が多く、夕 刻からの会議などの集まりに支障が出る事が多いのです。
この前はお昼の休み時間に急患として来られたこともあります。
これら外傷などの急患は、イチローの連続安打ではないですが,なぜか続くの です。今回も少なくとも 1 週間は毎日続いたように思います。その後も途切れ 途切れですが結構多いようです。
最近では,幼稚園,保育所,学校の先生方に知識が普及したようで,応急処 置や欠けた歯の保存法などを心得ておられるので,かなりのケースは整復固定 などをして元のように戻す事ができています。』
という記事です。なぜか分かりませんが 6 月が歯のケガが多いようです。
子どもの歯のケガが結構多いので、高石市歯科医師会では今年度の事業で市 内の保育所、幼稚園、小、中、高校に歯牙保存液を提供し、不測の歯の怪我に 的確な対処が出来るよう対策を練っているところです。