高石市歯科医師会では 9 月中に市内の保育所,幼稚園,小,中,高,大学など子ど もなどが集まる施設に歯の保存液を配布しました。

秋の行楽シーズン、スポーツや遊んだりしていて他人とぶつかったり、ぶつ けたりと不意の事故で歯に亀裂が入ったり、欠けたり、陥没、脱落したりしま す。

小さな子どもの場合は、足元がまだ頼りない上、身体全体の中で頭の占める 割合が大きく、バランスが悪いのでよく転んで歯を地面にぶつけます。

もう少し大きくなると友達とふざけて手や頭をぶつけたり、喧嘩をしたりと 一日中危険が一杯です。

たとえ歯が脱落しても、最近では、後の処置がうまく行けば元のところに戻 せるのはご存知の事と思います。そうするためには出来るだけ清潔に、そして 迅速に元の所に戻してきっちりと固定する必要があるのです。

ここで、迅速にとは言いますが以前は事故が起こって 30 分以内であるかど うかが肝心だといわれていたのです。

何が問題かというと、歯根の周りを被っている歯根膜という組織が生きてい る事が問題なのです。一番気をつけて欲しいのは、その歯根膜を直接汚れた手 で掴んだり、乾燥させたりしない事です。

そのために歯の保存液が最適なのです。歯が抜けてもこの液の中に漬けてさ えおけば何時間も持たせることが出来るのです。

歯科医師会では現在この歯の保存液を各歯科医院のほか市内の必要な施設に 配布中です。これら保存液がどれだけの歯を救うことが出来るのか、使わなく て済めばそれに越したことはありませんが万が一のお役に立てばと思います。

そして先日、歯科医師会でスポーツをする時のマウスピース(スポーツガー ドともいいます)をスポーツの安全対策としてどう取り組んでいますかという アンケート調査をしましたが、9 割近くの先生が有効だと考え、実際に患者さ んに作っている、今後作りたいと答えていました。

未然に歯を守るためのスポーツガード、そしてたとえ歯が抜けても元に戻す ための対策、新しい時代の歯科医師が積極的に取り組んでゆきます。