2007年6月 No.221 「くちびる」で治せる「お口ぽかん」
最近の子どもはあまり噛まない。噛めない、飲み込まないといわれてかなりの 年月が経ちました。
これらが改善される間もなく、今度は、この頃の子どもは無表情だ、お口がポ カンと開いている。といわれます。
お宅のお子様はどうでしょうか?
1テレビを夢中に見ている時、お口がポカンと開いていないか見てあげてくだ さい。
2寝ている時お口がポカンと開いていないでしょうか。 先日、「くちびる」で治せる「お口ポカン」という演題の講演を聞きました。
最近の子どもの口の周りの筋肉の力が弱ってポカンと開いているのだという ことです。その結果口呼吸になります。もともと、鼻から吸う呼吸が自然な形な のです。
鼻には、吸った空気を浄化する機能が備わっています。空気中のほこりを取り、 乾燥した空気を適度な湿度にし、空気をのどにとって刺激の少ないものにしてく れるのです。鼻呼吸は、鼻による浄化作用で口の中・のどに刺激を与えることな く、きれいな空気を送り込むことができるのです。
口呼吸は、鼻のような機能はほとんどなく、ほこりなどが残ったままになって しまうのです。特にのどの粘膜は、乾燥に弱く口を開けたままでいると、唾液が 蒸発し、粘膜が弱くなり、そこに刺激の多い空気が入り込むことになります。
このことで口の中・のどが傷つき炎症をおこしてしまうのです。口呼吸をして いることで、のどの炎症を起こすだけでなく、のどの炎症から起こるあらゆる疾 患の原因にもなるのです。
最近のお口ポカンは乳幼児期の口唇発育不全が原因で口唇閉鎖力の低下だと 言うのです。口唇を活性化するためには口の周りの筋肉が熱くなるくらいの大き な負荷をかける必要があるのです。 -院長-