2008年9月 No.276 動物園で考える子どものお口の健康
先月の初め、私の所属している大阪小児歯科専門医臨床研究会(OSP)主催で、 天王寺動物園で歯の衛生週間のイベントを開催しました。
OSPではこれまでホームページを開いて世界中から子どもの歯についての質問 を受け付け、会員が分担して回答してきました。
その内容については時々この“くりあー”で紹介してきましたが、日本だけで なく遠く世界のさまざまなところで日本の子どもたちが両親のお仕事について 生活していて、子育ての上で、歯についての悩み、疑問、相談がまだまだあるよ うです。
動物園のレクチャールームで午後1時から絵本の読み語りがあり「はいしゃさ んどきっ」などを雰囲気たっぷりに読み語りするのはやはりプロだと思いまし た。
続いて動物の飼育係の獣医さんによる「動物の歯と餌とウンチ」についてのお 話でした。動物の歯はその動物の食性に適した様に進化してきたことをいろいろ なエピソードを交えて面白くお話しするので動物好きの子どもたちは本当に興 味深く聞きいっていました。
そして、2時から3時までは小児歯科専門医による子どもの歯と口についての健 康相談です。 相談に来てくれる人数はどれくらいいるのかさっぱり分からない 状態での対応ですから大変です。
相談時間は1人5分に制限して1時間に10人位を1人で受け持つとして6~7人で 対応すれば70人位はいけるかな・・などと言いながら人の整理の担当は誰がする のか、順番は、記録はなどと言っているうちに相談者が会場に入り始めます。1 人5分では到底足りません。子どもの歯の生え方が、咬み合わせがおかしいので は? 歯磨きを嫌がるのですが。フッ素は有効なのか。虫歯ができたようなので すが。ガムは顎を鍛えるのにいいのか。などなどいろんな相談がありました。
相談のお土産にむし歯にならない、むしろ予防になるというガムを与えました がガム好きになっても困るのだがなーと思っているうちに時間が来てしまいま した。楽しい有意義な1日でした。
-院長-