2009年3月 No.282 食育のすすめ
昨年はアメリカのサブプライムローンの問題に端を発した百年に一度の世界的経済危機のために、極端な円高で輸出産業の打撃が激しく、そのために企業の人減らしなど日本も大変なことになっていますが、何とか早く回復してほしいものです。
経済危機とは別に、昨年は食品偽装など食に関する事件が次々と起き一般市民特に子どもを育てているご家庭にとっては何を信じて食べればいいのか不安を感じる年でもありました。
偽装問題の他に飽食、美食、安心、安全、食の自給率低下など食に関する様々な問題が懸念されます。
このような「食」に関する問題に対し2005年に食育基本法が施行され、「食」についての知識と「食」を選択する力を習得し、健全な食生活を実践することができる人間を育てるため食育の推進が求められました。
食育が進められる根底には第二次世界大戦後、特に近年の食生活の変化があります。それを財)食生活情報センターは以下のように分析しています。
食生活が変化してきた主な理由
① パン食の普及により、簡単に準備できるパン食を朝食として取り入れるようになったこと。
② 塾通いやテレビの深夜番組などの影響により夜遅くまで起きているようになった結果、朝は食事をとらなかったり、朝食の内容が不十分になったりしたこと。
③ 残業や子どもの塾通いなど家族のライフスタイルの変化の一方で、コンビニエンス・ストア等の普及により、24時間いつでも自分の食べたい時に、自分の好きな食べ物だけ食べられるようになったことなどにより、家族で食事をする機会が減少し個食や孤食が増加してきたこと。
以上、確かに心当たりにあることばかりではないでしょうか
-院長-