2009年6月 No.285 メディア漬けの子どもたち
大阪府では橋下知事が学校での携帯電話使用を禁止しました。
日本小児科医会からは「見直しましょう メディア漬けの子育て」というポスターが配布され、待合室に掲示しました。
最近の子供たちのメディア漬けが危惧されていたさなか、文部科学省が小6・中2・高2約1万5千人を対象に携帯電話利用について初めての全国調査結果を公表しました。
それによると、どの学年も通話は1日10分未満が8割以上でほとんど使っていないのですが、メールは頻繁に使われていたのです。
携帯電話を「よく使う・時々使う」子どもはどこで、どのように使うかは「自分の部屋などで一人でいる時」が最も多く小6で51%、中2で85%、高2で89%でした。
子どもが自分の部屋で、一人でいる時はゆっくり読書や勉強ではなかったのです。
日本の子どもが携帯を使う時間が長く、勉強時間が外国の子供に比べて極端に少ないという報告もあります。
これまで親は自分の部屋はともかく、子どもに部屋を与えようと苦心して来たのですが、今や、子供に自分の部屋を与えるのも考えものです。当然メールの件数が多いほど寝る時間が遅くなる傾向がはっきりしていて、午後11時以降の深夜使用は、中2で半数以上が時々以上に使用しているようです。
食事中に携帯を利用するという子どもも小6で2%、中2で25%、高2で22%もいるという事です。食事中の携帯利用は家庭生活の中でどんな悪影響があるのか想像に難くありません。
食事中のテレビが問題になり出したのはもう随分以前のことです。
現代っ子はテレビ、ビデオだけでなく携帯電話も生まれた時からあり、メディア漬けという心身ともに本当に色々な問題を抱えているようで。それをリードしなければならない親の役割はたいへんです。
-院長-