2009年7月 No.286 気をつけたい新型インフルエンザ
新型インフルエンザウイルスとは、動物のインフルエンザウイルスが、人に感染し、人の体内で増えることができるように変化し、人から人へと容易に感染できるようになったもので、このウイルスが感染して起こる疾患を新型インフルエンザといいます。
メキシコやアメリカなどで確認された豚インフルエンザ(H1N1)を新型と確認され、日本にも入ってきた模様です。
インフルエンザにかかると、まずのどの痛み、鼻汁、くしゃみ、咳、頭痛、寒けなどとともに発熱がみられます。このようないわゆるかぜ症状の他に、筋肉痛、関節痛、眼球の痛み、腹痛、下痢など幅広い症状がみられます。熱はだいたい5 日間続きます。この中で3 日目に少しの間解熱することがあり、これは二峰性の発熱と呼ばれています。
インフルエンザの合併症として脳炎・脳症が最近注目されています。これを発症するとけいれんや意識障害がみられ、死亡したり後遺症を残したりといったこともあります。
症状等から新型インフルエンザに感染していると疑われる場合は、PCR(遺伝子検査)等を行うことにより、確定診断をすることができます。
通常のインフルエンザの主な感染経路は、飛沫感染と接触感染です。感染した人の咳、くしゃみ、つばなどの飛沫とともに放出されたウイルスを健康な人が吸入することによって感染します。歯科治療は直接唾液などに触れるので要注意です。
新型インフルエンザの予防にも、通常のインフルエンザに対すると同様で下記のような取組を習慣づけておくことが重要です。待合室に貼り紙してありますが、
・ 咳、くしゃみの際は、ティッシュ等で口と鼻を被い、他の人から顔をそらすこと
・使ったティッシュは、直ちにゴミ箱に捨てること
・咳やくしゃみ等の症状のある人には必ずマスクを着けてもらうこと
・咳やくしゃみをおさえた手、鼻をかんだ手は直ちに洗うこと
などごく普通の事を励行することです。
-院長-