2009年10月 No.289 「8020」はQOLの向上と医療費の低減に効果
「80歳で自分の歯を20本維持しよう」そうすれば大体不自由なく自分の歯で何でも食べる事で生活の質(QOL)が向上し、健康な身体と気力を維持できる。というスローガンの下に「8020運動」を歯科医師会が展開して20年が過ぎました。
皆様もよくご存知だと思います。
この間「歯周病と全身の健康の関わり」「歯周病と喫煙」「歯周病と糖尿病」などの関係がかなり明らかになり、自分の歯で噛むことの意義が益々見直されるようになって来ました。
そんな折、歯科医院と歯科以外の医療機関を受診した65歳以上の高齢者4万5871件を対象とした患者の、残存歯数別の平均診療費について長野県歯科医師会が実態調査しました。
その結果
▽残存歯数が多い人ほど医科歯科どちらも医療費が低く、通院日数も少ない。
▽歯の喪失原因の一つである歯周病を予防することで、生活習慣病の医療費低減につながる。
など医療費の効率的削減の見地から興味深い結果が出た。と発表しました。
最近歯周病は、生活習慣病に位置付けられ、全身疾患との関連性が次々証明されてきましたが、経済的にも効果があることが証明されつつある事で「8020運動」に弾みがつきます。
-院長-