2010年7月 No.298 日本の食料自給率を考える
日本の食料自給率を考える
かなり以前のことですがドライブに出かけてドライブインで食事を取ろうとメニューを見ていたらその下に素材の原産国を書いてあるのを見て驚いたことがあります。エビはベトナム、牛肉はオーストラリア、豚肉、鶏肉は・・・と殆どのものが外国産、それもあまりなじみのない国名が書かれていて、何だか気分が悪くなったのを覚えています。わが国の食料自給率が世界一飛び抜けて低いのです。カロリーで計算した食料自給率は40%(2007年)で、日本で食べる食べ物の40%しか日本で作られていないのです。日本が輸入している農産物を作るために、日本の農地の2.7倍の外国の農地が使われているということです。
約40年前は自給率73%で、その頃と比べ、ご飯を食べる量が減り、代わりに肉や油が増えたのです。確かに私が子どもの頃は食事の中心がご飯でそのご飯を食べるために味噌汁やおかずがあったのです。今はおかずが中心で食事の最後にご飯を少しといったようになっています。これではお米の消費量が減るのは当然です。わが国でお米の自給率だけは農家を守るための政府の政策で94%と飛び抜けて高いのです。お米をもっと食べる事が食料自給率を上げる最も効果的なそして具体的な方法だと思います。最近ではお米の消費量を上げるために米粉を使ったパンや麺など色んな工夫をしているようです。
日本では米作農家を守るためといって長年稲作の減反政策が執られて来たのですが、この政策に多くの人が疑問を唱えています。一市民に過ぎない私には本当の事はなかなか見抜けないのですが、お米を作って生計を立てる農家の方がお米を作らないことに協力して生計を立てている事に割り切れない気がするのです。
最近では農家が生産から加工、販売と一次、二次、三次産業を包括して六次産業と称して活発に活動する動きがありますが、それらがあいまって農家の活性化自給率向上につながればいいのですが。
-院長-