2011年2月 No.305 子どものむし歯は減少しています。
もう師走、早いもので今年もあと少しとなりました。みなさまにとってどんな年でしたでしょうか?
さて、私はある幼稚園の園医をして30年近くになります。毎年5月の終わり頃から6月にかけて歯科健診に出かけます。元気な子どもたちを見て、こちらも元気をもらった気になります。
健診結果は各家庭に報告として配られるのですが、全体の集計もします。詳しい集計は何年かに1回する事にしています。
現在私の手許に1982年、1999年そして今年の結果があります。
ここに示したグラフは治療の必要なむし歯(d)と治療済みの歯(f)の合計を年齢ごとに表したものです。
黄色い線が2010年で青が1982年です。
5歳児を比較しますと約30年前には7.2本のむし歯があったのが、今年は1.9本という事が分かります。子ども一人当たり平均のむし歯の本数が1/3以下に減少しているのです。
2010年の3歳児162名中103名(65.6%)がむし歯なしでした。
大橋小児歯科に来院する子どもたちも、重症のむし歯の子どもは激減しています。これはひとえに子どもたちを育てる親御様の努力の結果なのです。
ちなみに、30年前ではおやつの回数が2回以上の家庭が59.4%あったのに対し2010年では19.8%になっています。特に1日3回以上は今や0になっています。
おやつ以外にもむし歯を作らないように生活環境が改善されている事がよく分りました。いまだにむし歯に苦しんでいるお宅がありますが、皆様頑張って成
果をあげておられますよ。
あまりいいニュースがない今の時代、子どものむし歯以外に素晴らしい成果を上げている物は他にあるでしょうか?大いに誇れることだと思うのですが、いかがでしょうか?
-院長-