2014年12月 No.353 「キレる」人間が社会問題に
育児中の母親が「キレて」乳児を虐待する。父親が泣き止まない赤ん坊に「切れて」暴力を振るう。小学生の子どもが「切れて」とんでもない事件を起こす。といった「キレる」事件が後を絶たない。
「切れる」と似た脳機能障害(セロトニン欠乏脳)であるうつ病も1999年代頃から蔓延し始め社会問題になっています。
先日『子供と母親のセロトニン欠乏脳をめぐって』という講演を聞きました。
私たちの生活環境は豊かに便利になったが、心の病が蔓延しています。「切れる脳」「鬱の脳」は悪しき生活習慣にセロトニン不足原因があるというのです。心と身体の元気を作るセロトニン神経を弱らせる生活、過度なコンピュータ操作、テレビやゲーム漬けの毎日、運動不足、昼夜逆転の生活リズムなどの不規則な生活…。 そのような環境が構築されてしまったためだというのです。
セロトニンは、ノルアドレナリンやドーパミンの暴走を抑え、心のバランスを整える作用のある伝達物質です。
セロトニンを増やすには『不規則な生活』や『睡眠不足』などの現代社会の生活習慣を改善することが第一です。
朝起きて太陽の光を浴び、適度な運動とバランスの良い食事を摂るなど、規則正しい生活を心がけましょう。
また、セロトニン神経はリズミカルな運動によって活性化されるという特徴があります。
最も基本的なリズム運動として、歩行運動、食事の際の咀嚼、意識的な呼吸などのリズム運動があります。
これらのリズム運動はセロトニン神経を刺激して覚醒状態を高める効果があります。