矯正歯科
矯正治療とは良い歯並びを得ることにより、口の健康と正しい機能、そして明るい笑顔を獲得すること。
悪い歯並びや咬み合わせの異常は、むし歯や歯周病の原因になります。 また、外傷を受けやすく,顎関節症を引き起こしたり,発音に影響を及ぼしたり、笑顔に自信が持てないということもあるでしょう。
矯正治療の流れ
これらのかみ合わせを、あごの骨(顎骨)の成長量のコントロールや歯の移動により改善することです。
矯正相談
口腔内状態を診察させて頂きながらお話を伺い、現在の問題点、治療の進め方を簡単に説明いたします。
基本検査
歯型,X線写真,写真(口腔内,顔貌)問診票。
診断
現在の歯並び状態,顎骨の大きさや上下関係,側貌状態などの分析結果と治療方針を説明いたします。
第一期治療(乳歯があり成長時期の治療):1~ 3カ月に一度の診療
口腔内状態を診察させて頂きながらお話を伺い、現在の問題点、治療の進め方を簡単に説明いたします。以下のような状態が対象になります。
ア.顎骨の大きさのアンバランスがあり、成長のコントロールが必要である。
イ.現在の悪いかみ合わせが今後の発育に悪影響を及ぼす。
ウ.悪習癖がすでに悪い歯並びの原因になっている。
第二期治療(永久歯列期の歯列咬合完成と保定):約3~ 4週間に一度の診療
永久歯への交換が完了し、顎骨の成長がほぼ終わるか大体の予想がついた場合に行う治療です。個々の歯に装置(プレース)を取り付け、矯正用金属線(アーチワイヤー)の弾力を利用して歯を配列していきます。また、歯は骨の中で糸のような繊維で保持されているため、移動した歯は、元の状態に戻り易いという性質(後戻り)を持っています。従って、歯の移動が終了して装置をはずした後、歯を新しい位置に安定させるための簡単な装置(保定装置)を入れて観察します。
矯正治療の開始時期
患者さんが来院される年齢とそのときの歯並びの状態によつて決まります。また、原則として、その患者さんのあごの骨の成長が完了し、かみ合わせの安定が確認できた時点で治療の終了となります。
従つて、矯正治療に要する期間は患者さんによつて異なるわけです。まずは、ご相談下さい。
矯正治療を受診していただく際の注意点や質問点
●治療へのご本人の意志およびご家族の協力の大切さとは
矯正装置の中で,取り外しできるものでは使用時間を守っていただけなければ、何度通って頂いても、治療が進まず良い治療結果を得ることができません。ブレースのような自分では取り外しできないものでは,ブラッシングが最重要ですし,ご本人やご家族に治療上必要なゴムなど付加物を装着するようお願いすることもあります。
●痛みはありますか?
個人差が大きいですが、装置を初めてつけたときずきずきする痛みが3~4日でたり,装置調整後に2~3日咬むと響くような痛みがでることもあります。 ただしそれ以外のときは歯の痛みはありません。
●プラッシングの重要性について
矯正装置を口の中に装着すると、歯を磨きにくくなり歯垢(プラーク)がたまりやすくなります.矯正治療により、歯並びを良くしても、むし歯を作つたり歯槽膿漏になっては困りますので、矯正治療中は、特に歯プラシをきちんとするよう心掛けて下さい。
歯並びを直し、歯磨きの習慣を身につければ、今後、むし歯や歯槽膿漏になる可能性はずっと低くなるでしよう。
●抜歯の必要性について
歯を抜かない治療を目指しますが,残念ながらそれでも矯正治療を進めるうえで、永久歯の抜歯が必要となる場合があります。(充分な説明と御承諾が前提です)それぞれの歯が正しい位置にないために、その役割を果たせない状態よりも、数は少なくても正しい位置に配列され、充分な機能を発揮できる状態の方が望ましいと考えられるために、抜歯を行うわけです。
●医院の選択について
医院によって,検査、診断、治療方針、費用など違いがあります。また矯正治療は,虫歯の治療のように1~3回の通院で終了するものでなく、数年かかります。保険診療と違い自費診療であり費用の点から転医も大変です。通院の便利さ,医院の雰囲気や相性なども重要なポイントです。したがって始めるに当たっては必ず、本人、子供にとって最適な診療所を探して、選んでください。
●当院の特徴について
矯正の診療所には、矯正治療のみを行っている医院,一般歯科の一部として矯正治療を取り入れている医院などありますが当医院では,小児歯科の中での矯正治療という身体と咬合の成長期から完成期まで連携して歯並び治療もカリエス治療も進められるという大きな利点があります。
●ブレースって?
“針金の装置”や”歯に一杯点々と付いてる装置””フ゛リッシ゛の装置””笑うとキ゛ラッと目立つ装置””すごく痛くて虫歯になり易い装置”・・・・・・
これらは,欧米では”フ゛レース”と言われ,専門的には”マルチフ゛ラケット装置”(”エッシ゛ワイス゛装置”)と言います。この装置はⅡ期に用いられ,この治療によって一生の歯並びを完成させます。
一般にイメーシ゛するのは、この装置です。
恐らく中学生ごろから2,3年の間使用しまた目立つ装置(現在ではそうでもない)であったため矯正装置というとこの装置であると広まったように思います。
ブラケットにはメタル・プラスティック・またはセラミック製のものがあります。歯の色に近く目立ちにくいセラミックやブラケットを歯の裏側に接着して、表からは目立たないようにする矯正方法「舌側矯正装置」もあります。それぞれ特徴がありますのでよく納得して選択しましょう。