先日、市の総合保健センターで1歳7カ月健診に出かけました。例によって 元気な子どもたちの泣き声などで本当に賑やかな健診でした。
最近の幼児の口の中は以前と比べると本当に綺麗になり、虫歯の子はほとん ど見かけません。
その日も50数人来られ、2人だけでした。高石市近辺では最近はだいたい こんなものです。
虫歯のあった子どものお母さんに虫歯になった原因の心当たりはありますか とお聞きしましたが、母乳がまだ止められませんということでした。
こんな時、「やはり母乳が原因ですか、出来れば夜中にごそごそおっぱいを飲 むのだけは止めさせたいですね」とお話することにしています。
例えば、牛乳を寝る前にコップ一杯飲んで、そのまま床に入ったとします。 2、30分もすると口の中がニチャッとして来ます、口の中の乳酸菌によって 乳酸発酵したからです。もちろん乳酸が出来ていますから口の中は酸性になり ます。何時間もそんな状態が続けば虫歯が出来ても不思議ではありません。
ほとんどのお母さん方は一応、この乳酸発酵の話の理屈は理解していただけ ます。
この話の結果、実際に夜中のおっぱいが止められるかどうかは理屈だけの問 題ではなく、もっと他の要素が絡んできます。子どもの夜泣きが激しくついつ い負けてしまう。子どもが欲しがるおっぱいぐらい、好きなだけあげて何が悪 いのか。おっぱいは好きなだけあげていいですという指導をしているのを聞い たことがある。などです。
実際、母乳では虫歯にならない、自由に飲ませていいですと指導している先 生がいました。その先生はもし母乳で虫歯になったのなら無料で治療しますと まで言われるのです。赤ちゃんはみんな一日中おっぱいを飲んでいるのだから みんな虫歯になる筈だという理屈でした。
それは歯が口の中に10本ぐらい生えた頃から口の中に虫歯菌が定着するの であって、それまでは菌が定着していないのですから虫歯ができないのです。 という事ですから、1歳から1歳半頃までに虫歯菌が定着する
までに夜中の母乳を切り上げればいいということにもなりますね。
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