2022年10月 No.447 歯数の減少が死亡に大きく影響
-特に高齢男性で顕著な傾向-
9月の『デンタリズム」という歯科業界のコミュニケーション誌にこんなタイトルの記事が紹介されていました。
近年、健康長寿を考える上で、介入によって修正することが可能なリスク因子が注目されている。しかしながら、口腔疾患の有病者は世界的に見ても著しく多いのにもかかわらず 、口腔の健康状態を死亡リスク因子の一つとして検討した研究はこれまでなかったようです。
今回東京医歯大の相田教授らは高齢者約5万2千人を6年間追跡し、
口腔の状態の死亡への影響を、これまで知られている修正可能なリスク因子とともに調査し、その結果、特に男性において無歯顎であることは修正可能なリスク因子の中でも最も高い死亡リスクであることが判明したということです。特に男性では歯の本数は高血圧や喫煙、飲酒をおさえ人口寄与割合が最も大きな値を示したのです。
この研究から、口腔の健康状態、特に歯数が少ないことによる死亡への影響の大きさが明らかとなったのです。