No.050 夏休みは泣き休み!!
長い夏休みも終わり子供たちはまた元気に幼稚園、学校へと通い始めました。 普段の午前中はほとんどが幼稚園以下の小さい子ですから毎日毎日泣いたり、わ めいたり、そして笑ったりとそれは賑やかです。
その点、夏休みの間は午前中から小学生や中学生、そして中には高校生と大き な子がたくさんやって来られるのでだいぶ様子が違います。泣くような子が一人 もなく静かで落ち着いたまま診療が終わったという日が何日もありました。
私は、うるさく泣く子には本当に手をやく事はありますが、少しぐらいはうる さくても、賑やかにやっているのが私の小児歯科医院にはあっているように思い ます。かといって子供を泣かせて喜んでいるのではありませんよ!他の医院では 泣いて治療できないと断わられ、断わられして、やっとたどり着いたところが私 の医院であったのに、いざ来て見ると何の事はない、おりこうにできるではあり ませんか、お母さんがびっくりされることもしばしばです。
皆が皆、そうであれば良いのですがそうはいきません。そこで、うまく行く場 合をじっくり見てみますに、1年齢がだいたい3歳以上で、ある程度人のお話し に耳を傾け、お話が少しは通じる事。2子供には子供なりの泣く理由があり、そ れを上手に聞き出し答えてやること。3子供の行動の中で少しでも良いところが あれば積極的に褒めてあげ、それを増幅させて行くこと。このような事を考慮に 入れて対応して行けばほとんどの子はあらかじめお母さんに説得されて、できれ ばおりこうに治療を受けたいと思って来院しているのですから、うまく行く場合 が多いのです。一番困るのは母親にだまされてやって来た場合です。私もだまし の仲間に入れられ、濡れ衣を着せられてはたまりません。一方、診療室では本当 におとなしくしている子でも、一歩医院を出ておうちへ帰るとお母さんの言うこ とを聞かない子がいるようです。診療室でおとなしくだまっているけれども、ど うも普段の家での手入れが行き届いていない様に思える場合がそれです。お母さ んに診療室に入っていただきお話しすると、「先生から厳しく言ってください、 家ではちっともいうことをきかないのですから。」と、それは怖い顔をしておっ しゃるのです。子供にもプライドがあります。その場では反抗できない私の前だ からといって好き勝手を言っては絶対だめです。目の前でおとなしくしているこ の時こそ、何か一つでも良いことをそれとなく言ってあげることが秘訣ではない でしょうか。