No.139 COのフォローに行って
先日園医をしている幼稚園へ検診に行ってきました。 去年の6月に毎年して いる歯科検診の結果、要観察歯(CO)のあった園児のフォローのためです。 COについてはこれまでに何回かお話しましたのでもうご存じの方も多いと
思いますが、検診の結果むし歯になりかけ、あるいはすでに初期のむし歯になっ ているけれども手入れをよくしていれば、今の状態を維持できるかあるいは元の 正常な状態に戻すことができるので頑張りましょう、ということで様子を見るこ とにした歯のことです。
子供には、歯の表面が白く濁ったように見える歯がそれだと教えました。
これまでは、むし歯は黒くなってしまった歯ということで、黒くなっているか どうか、穴があいているかを目安に虫歯になっているかどうかをよく観察するよ うに教えられたものです。
これからは、穴があいて黒くなる前に、歯に白く濁ったものがないかよく見る ようにしましょうと園長先生がお話してくれました。
検診のあと、園児全員を集めて、子供たちに虫歯を防ぐにはどうしたらいいで すかと聞いて見ました。 圧倒的に多かったのは、”歯磨きをする”です。やは りお母さん方はもっとしっかり歯磨きによるむし歯予防のノウハウを習得する 必要がありそうです。むし歯予防効果がさっぱり現われない歯磨きをダラダラ続 けていればそのうち子供に見放されてしまいます。
子供の反応の中で全く出てこなかったのは、甘いおやつの制限です。 やはり、 おやつについては、制限の方法は成功するとは到底考えられません。おやつの時 間にしっかり与え、ダラダラ食べないようにすることだと思いました。そして、 そのことをお話したのです。しかし、実際子供たちには、おやつはしっかり食べ ようというようにしか聞こえていなかったようで、みんな目を輝かせて聞いてい ました。あとはお母さんの腕次第ということになるようです。
今回の検診では、COを維持している歯が結構ありました。 これからは早期発見、早期予防を心得たいものです。