2012年5月 No.322 日本小児歯科学会第50回記念大会開催
日本小児歯科学会第50回記念大会開催
5月12・13日に日本小児歯科学会の第50回記念大会が東京フォーラムで開催されます。
毎年春に開催され、私は第9回から殆ど毎回参加してきました。大学を卒業して、いや小児歯科医になって41年目になるということになります。
大橋小児歯科医院を開院して35年にもなります。この院内誌“くりあー”もNo.322ということで26年10ヶ月目ということです。本当に月日の経つのは早いものです。
浜寺幼稚園の園医をして30年が過ぎました。この間にかの有名な“むし歯の洪水時代”と称されたむし歯が日本中に蔓延した時期から最近の子どものむし歯激減時代まで小児を取り巻く生活環境の変化について調査分析した結果を“子どもの齲蝕問題はこのまま解決するのだろうか?-約30年間の健診結果からの考察-と題して学会で報告いたします。
この間に幼稚園のむし歯有病者率は82%から36%に減少し、5歳児のむし歯の本数は7.2本から1.9本と約1/4にまで激減しているのです。
この状況は何が良くなったから起きたのでしょうか?
毎年の歯科健診と同時に育児環境についてのアンケート調査も実施して来ました。
おそらく、それぞれの時代の御父兄はそれなりに子どもの口の中の健康に配慮し、それなりに努力されてきたと考えられるのですが、改めてその内容を比較しますと大きな差があるのに気づくのです。 むし歯を予防したい。綺麗な歯並びを確保したい。歯茎を健康に保ちたい。口臭を防ぎたい。白い歯でありたい。・・・
それらの思いが毎日の健康習慣として根付かせる為の努力の積み重ねが今ようやく現実のものとして実ってきたのだと考えられます。
未だなかなか良い結果を得られないグループがあることも確かですが、その半数以上は身体にいいと思って水・お茶の代わりにスポーツドリンクを積極的に飲ませるなど育児上の勘違いが多いのです。その他に少しの無関心派もいるようです。特殊例として児童虐待でひどいむし歯の子もいるのです。
-院長-