2013年4月 No.333 気をつけたい風疹
連日のように風疹のニュースが流されています。今年の感染者数は、4月の段階で、統計を取り始めてから過去最高となっています。特に注意すべきは、妊婦への感染。妊娠初期の女性が風疹に感染すると、生まれてくる赤ちゃんが目や耳、心臓に障害が出る「先天性風疹症候群」になる可能性があります。
去年から今年にかけ、すでに8人の「先天性風疹症候群」の赤ちゃんが生まれています。大阪府においても、平成23年から風疹患者数が増加しており、今後さらに増える可能性があります。特に20~40歳代の男性が患者の大半を占めています。なぜこの年代の男性に風疹患者が多いかというと、子どもの頃、予防接種の対象ではなかったり、対象であっても受けていなかったり、2回受けるべきところを1回だけしか受けていない場合30%程度の人しか抗体ができていないなど、抗体がない人が多いためです。
これまで風疹にかかっていない方、予防接種を受けていない方や妊娠適齢期の方は注意が必要です。自分が現在抗体を持っているかどうかを検査するのが最も確実な方法ですが、母子手帳の接種記録や育児日記などをひも解いてみるのも一法です。しかし、例え記録があっても確実に抗体があるとは言えないのも現実のようです。
現在は、ワクチンの効果を高めるため、1歳と小学校入学前の2回ワクチンを接種することになっています。
大人になってから現在のような問題を起さないためにも、お子様で 麻疹・風疹混合予防接種公費対象の方は早めに予防接種を受けましょう。
-院長-